図書館戦争 THE LAST MISSION

http://www.toshokan-sensou-movie.com/tlm/sp/index.html

 

基本的に岡田准一という役者が好きという極めて、女性?おばさん的な趣味があるのが、私であるが。

 

図書館戦争は、何となく遅れてきたセカイ系の作品としての文学の立ち位置があり、とはいえ、有川浩という類い稀にみる作品の広さを持つ作家の作品を、よくもまぁ、こんなに上手くメジャー感を持ちながら、セカイ系も満足しそうなしつらえになったのは、佐藤信介、さすがといったところ。

 

この映画のテーマは、何だろうか…、あまりにもミーハーに観てしまったので、なかなか思いつかないんだけど、やっぱり本質は、言論という自由と責任にあるのだろう。

 

有川浩が、言いたいことは何かだ。

 

デジタルテクノロジーが、言葉の自由さを飛躍的に拡大し、それを得て飛び交う世の中の危機的な罵詈雑言に溢れた世界は、未来的に統制されてしまうという可能性は充分に見込まれる。

 

これが原作が、2000年代であり、映画化が2010年代であるところを見ると、その作品の時間的変化で、今そこにあり得る危機として捉えられる。また言葉を律しないと何かが保てないというのは、最近、この2016年には、作品が出た当時よりももっと、感じる。

 

そこで、有川浩が、何を言いたかったか。

 

言葉という武器の使い方を決めるのは、

私たち市民であり、それは、いくら、言葉の自由さが広がったとしても、自覚的に使う必要があるということだろう。

 

図書を守る岡田准一が、「俺たちが必要かどうかは、おれらが決めることではない」という、それは、言葉の自由を守ることは、それを享受したいと思う人にしか選ばない。

 

それは、私たちである。ということだと思う。

 

面白いことに、明らかに世界観は、未来であるのに、ネットワークがでてこない、モチーフとしての言葉を本にしていることは、その表現の仕方として、素晴らしいと思う。

 

強くなりたいなぁ。

しかし、榮倉奈々は、可愛らしい。